<Serialization>

Renshi “Trancegression”

Poem, TOKYO

Sep 20, 2024

Trancegression 2

by crossing lines renshi group IV

 

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Trancegression 2

crossing lines 連詩 Ⅳ

  二巡目


氷晶のゆりかごにカンブリア紀の蛹
そのプリズムの封を切れば
忘れていた手紙を書きたくなった
さあ一服だ 火を熾そう


するとおやおや、思い出が炎上して
それを消そうと大慌てで水の文字が乱舞して
ニンゲンははかない、進化史の大部分を知らず
地球の生存可能域の ほとんどどこも知らず
(「ト・エーオン」とパルメニデスが叫べば
「永遠いりません」とトー・エンメーが答えて)


(「エーエンって、なあに?」と、カニの子ども
(「エーエンは殺されたよ、死んでしまったよ」)


封を切ったのは永遠というシウマイの逆説
時間は消え 空間は止まる 常識の非常識? 
詩はドクサを生きよ と スピラ デモロギ
ナスの脳髄はウルトラマリンにねじれつつ

本作品は、各連毎に、二宮、管、森山、石田の順で綴られており、一番手から順に二、四、六行と変化し、四番手から二行にもどる変動型の連詩となっている。

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あの夏の砂つぶが