Poem, TOKYO

Feb 10, 2026

citaphony 1

by crossing lines renshi group VI

 

note

  • nanyan©️2026

citaphony 1

crossing lines 連詩 Ⅵ

 一巡目


ココヴォコの波唄が蝸牛に響いた
海中に潜む生きモノと銛の応戦
勇ましい叙事詩は辞書では解けず
やし酒を呑みたければ外に出なくては
重たい引用符は砂に埋めて
曇った瓶に六行を詰めた


質量の割に低コストな最期だ
思念が染み出す臨海の土
(裸足で歩くなよ、舌が震える
だから都会じゃアスファルトを敷きまくる
おそろしいのは最終処分場で
分解されなかったタマシイのほう


共に 孤独を生きてみたいから
コンクリートな詩を命は手放せない
質量をもつ指はいつかは毀れる
質量のない指はいつかは忘れられる
 分解がだめなら発酵させよう
 魂の熟鮓を喰らうみたいにさ


蚃の森のフェルト糸で編まれたMcDonaldを
ゾンビのシスターは魂のないまま歩く
腐敗は進み綿の飛び出たphonyな抒情
垂れ下がるはらわたをしまいこんだ×××の
縫い目のある浜辺に落ちていた翳りある瓶
の余白を奏でる六行をゾンビのシスターは喰らう

  • 本作品は、各連毎に、二宮、草間、石田、田中の順で綴られた六行詩により構成されている。

crossing lines renshi group VI

crossing lines renshi group VI

 

二宮豊
https://crossinglines.xyz/writer/tokyo/yutakaninomiya/


草間小鳥子
https://crossinglines.xyz/writer/tokyo/kotorikokusama/


石田瑞穂
https://crossinglines.xyz/writer/tokyo/mizuhoishida/


田中さとみ
鳥取県生まれ。詩人、古書店員。明治学院大学文学部芸術学科卒。詩集に『ひとりごとの翁』(思潮社、第23回中原中也賞候補)、『ノトーリアス グリン ピース』(思潮社)、『sleeping cloth スリー ピング クロス』(左右社、第36回歴程新鋭賞)。個人誌では『HECTOR』(小鳥書房)を創刊。

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あの夏の砂つぶが